離婚と別居はどちらが得?それぞれのメリット・デメリットを徹底解説
別居にも離婚にもそれぞれメリット、デメリットがあり、一概に「離婚の前にまず別居すべき」あるいは「すぐにでも離婚すべき…[続きを読む]
モラハラ旦那に耐えれず、離婚手続きの前に別居したいと考える奥様は多いです。
しかし、「別居した後に居場所を特定されるのではないか」「無理やり引き戻されるのではないか」という不安があり、なかなか別居に踏み出せないケースもあるかもしれません。
結論から言えば、モラハラに苦しんでいるならば、「モラハラが行われている」という証拠(録音など)を十分に確保した上で、先に別居してしまうというのは得策です。
よって、弁護士などにアドバイスを受けた上で安全に別居するのが良いでしょう。
本記事では、モラハラ夫に耐えられず別居したいと考えている妻の方向けに、モラハラ夫の別居時の反応について解説します。
目次
モラハラ夫と別居後も、スマートホンなどに電話やLINEが届くことはあると思います。
「離婚するまでは」と思い連絡手段を残すケースが多いと思いますが、この場合は以下のような反応で連絡が入ってくるでしょう。
モラハラを行う人は、配偶者に対して支配的な態度を取ります。
しかし、別居によりこのコントロールが失われると感じると、優しくなることで関係を取り戻そうとする可能性があります。
例えば、以下のような自己反省を示し、自分の行動を改善しようとする意志を見せる意図もあります。
「君がいない間、色々考えたんだ。君の言っていたことがよくわかったよ。これからはもっと君の気持ちを尊重するようにするから、戻ってきてくれないか?」
「今日、君の好きな料理を作ったよ。一緒に食べないか?昔のように楽しく過ごせたらいいなと思って。」
ただ、このような変化は一時的であることがほとんどです。モラハラを行う人は、状況を自分の有利に進めるために感情や行動を操ることがあるからです。
つまり、優しさを見せることで配偶者を安心させ、元の状態に戻そうとすることがあるので注意が必要です。
表面的な優しさに惑わされることなく、本質的な変化があるかどうかを慎重に見極めることが重要です。
モラハラを行う夫は、場合によっては優しく振る舞うこともあれば、逆に否定的な様子を見せることもあるという傾向があります。
例えば、「君がいない方が自由でいい。一人の時間を楽しんでいる。」と言った直後に「一人は寂しい。やっぱり君が必要だ。」などと連絡してきたり、「別居は君のせいだ。君がもっと理解ある妻ならこんなことにはならなかった。」と言ったかと思えば、次の日には「僕が悪かった。もう一度やり直したい。」と連絡してきたりするのです。
モラハラを行う夫による揺れ動く行動・言動の背景には、複数の目的や心理的な要因が考えられます。
一貫性のない行動や発言は、パートナーを不安定に保ち、自分に依存させる手段として使われることがあります。
悪質な場合は、相手がどのように反応するかを確かめるために、意図的に矛盾した行動を取ることすらあります。これによって相手の感情や行動をコントロールしようとするのです。
また、モラハラ夫はそもそも自分自身の感情的な不安定さや依存性に気づかず、それをパートナーに向けることがあります。その矛盾した行動や言動に自分自身で気づいていないのです。
モラハラ気質のある方は、常に自分を正当化します。優しさの欠片もなく妻を非難することで、自身の行動に対する責任から逃れようとするのです。
よって、モラハラ夫はすべての問題をパートナーのせいにする傾向があります。
「君がもっと家庭を大切にしていれば、こんなことにはならなかった。」
「僕は家族のために一生懸命働いているのに、君は感謝の気持ちもない。君のわがままが家族を壊したんだ。」
「友人や親戚も君がどれだけ我がままで、家庭を顧みない人間か話してた。」
自身の行動に対する内省や自己批判を避けるため、モラハラを行う人は自分のイメージを守ることに注力します。自分を正当化し、相手を攻撃するための言い訳として嘘や誇張を使うことがあるでしょう。
モラハラを行う夫は、世間体よく振る舞おうとするケースがあります。
妻が家を出て行ったということについて、モラハラ夫は家族に「ちょっと距離を置くことにしたんだ。でも、僕たちはまだ愛し合っているし、すぐに一緒に戻るつもりだよ。」と説明したり、妻に対し「友人や親戚には、君が少し休息が必要だと言っておいたよ。僕たちの問題は家庭内のことだから、外に漏れる必要はない。」などと言ったりするでしょう。
このような夫は、家庭外の人々に対しては理解ある夫・父親としてのイメージを保ちたいと考えています。よって、実際の家庭内の問題を隠蔽しようとするのです。
また、「君が休息が必要だ」と周囲に優しく説明することで、問題が妻にあるかのような印象を与え、自分はサポートする側のように見せかけます。
家族内の問題を外部に漏らさないようにすることは、家族のプライバシーを守るという名目を利用して、実際には自身の非を隠蔽する手段として用いられることが多いとも言えるでしょう。
上記のような連絡は無視をすれば良いのですが、モラハラ夫は以下のような危険な行為をしてくることもあります。
これらの行動に直面した場合、被害者は自己の安全を優先し、必要に応じて専門家の助言を求めることが必要です。
弁護士などの専門家のアドバイスを受けた上で別居をすれば、別居後に連絡をされる以外の危険が及ぶ可能性は低いでしょう。
弁護士がモラハラ夫との離婚手続きも進めてくれ、婚姻必要についても請求してくれるので、別居に際し過度な心配は必要ありません。
夫婦の同居義務に違反すると、勝手に別居された側の配偶者が「夫婦関係を放棄された」として慰謝料を請求してきたり、婚姻費用、生活費の請求について減額を主張してきたりするかもしれません。
しかし、DVやモラハラなど、正当な理由があってやむなく別居したときには悪意の遺棄に当たりません。
家にいられない状況(家にいては身の危険があるような状況)で別居を開始したのであれば、それは正当だと認められるということです。
とはいえ、無計画に家を出ると、後になって不利な状況に陥る可能性があります。
例えば、モラハラがあったという証拠もなく家を飛び出してしまっては、モラハラを証明できず慰謝料請求が認められなくなるリスクがあります。
DVの場合は怪我や物の破損など物理的な証拠が残るため対処しやすいですが、モラハラは心理的な影響が主であり、離婚時にも複雑な問題が発生することが多いです。別居の前には録音などの証拠集めを忘れずに行うようにしましょう。
モラハラ夫に対し、主婦が一人で立ち向かうのは困難です。
別居や離婚を切り出したところで、モラハラ夫が強硬に反対することも珍しくありません。
そこで、モラハラ夫との離婚や別居を望むなら、弁護士へ相談してみることをお勧めします。弁護士はモラハラ夫からの別居について、後から依頼者の方が不利にならないようなやり方・戦略を提案してくれるでしょう。
また、弁護士に相手方との離婚協議をお任せすることで、以降はモラハラ夫に会うことなくスムーズに離婚が可能です。婚姻費用や慰謝料の請求についても正確に行ってくれるでしょう。