債務整理の費用は分割払いできる!お金がない場合も弁護士へ

服部貞明(CFP)
CFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)・日本FP協会認定
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
東京大学工学部卒、KDDI出身のITエンジニア起業家
債務整理の費用は分割払いできる!お金がない場合も弁護士へ

多重債務に悩む方にとって、借金を減免して解決できる債務整理は夢のような制度です。しかし、「債務整理するにもお金がかかるのでは?」と不安に思う方も少なくありません。

確かに、弁護士や司法書士に債務整理を依頼する場合、費用は必要です。
しかし、その費用は債務整理の手段やあなたの現在の状況などによって大きく変わります。また、ほとんどの事務所が費用の分割払いや後払いを受け付けているため、想像以上に安心して債務整理をできる可能性が高いです。

この記事では、債務整理にかかる費用の内訳・相場を見た後、分割払い等の支払い方法などについて詳しく解説していきます。
費用を抑えるためのポイントなども紹介しますので、債務整理の費用に関する不安を抱えている方はぜひご一読ください。

債務整理の費用(報酬)の内訳

まずは、債務整理の費用についての解説をより理解するために、弁護士費用・報酬の内訳についてご説明します。

債務整理の弁護士費用・報酬の内訳

弁護士に依頼をする際には、初期費用だけでなく、「トータルでいくらかかるのか」「内訳が不明な費用はないか」などをチェックして、不安なく債務整理を依頼できる事務所をご自身で見極めることが大切です。

債務整理(任意整理)の費用はいくら?

個人ができる債務整理には、大きく分けて「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの種類があります。
このうち、任意整理が日本で最も多く行われており、債務整理=任意整理と表記されるケースも多いです。

そこで、以下では任意整理に絞って費用の相場をご説明します。
個人再生と自己破産の費用については、以下のコラムをご覧ください。

※住宅ローンが残っている方は個人再生が、借金額は非常に大きな方は自己整理がお勧めです。借金の理由や借金額などにより最適な債務整理方法は異なりますので、詳しくは弁護士や司法書士にお尋ねください。

今回は、個人再生の費用相場と、コストダウンできるかどうか(安く手続きをする方法)についてご説明いたします。[続きを読む]
自己破産を専門家に依頼するとなると、「弁護士費用が高くつくのではないか?」と不安に思う方は多いと思います。しかし、実…[続きを読む]

弁護士費用・司法書士費用の相場

着手金 22,000円~44,000円/1件
報酬金(減額報酬) 22,000円/1件
or 減額分の11%
実費(郵便の費用等) ~5,500円

任意整理では、債務者(お金を借りた人)が弁護士や司法書士といった代理人を通じて債権者(消費者金融やクレジットカード会社などお金を貸した人)と交渉し、将来利息の一部カットおよび新たな返済計画についての合意(和解)を行います。

弁護士費用・司法書士費用は債権者1件ごとに計算するのが一般的で、1件あたりの着手金の相場は3万円前後です。
(闇金業者との交渉になると少々高くなり、5万円ほどが相場です。)

例えば、消費者金融からの借金が2件、銀行からの借金が1件あるという人の事例では、全ての借金を任意整理すると3万円×3件=9万円の着手金が発生します。
整理したい借金の本数が多い場合には、任意整理の費用も高額になるのです。

なお、「5件以上の場合は1件ごとに+○万円」としている事務所や、反対に債権者数が多いほど割引をしてくれる事務所、1件のみの場合は少し割高に着手金を設定している事務所もあります。
依頼をしたいと考える事務所の費用体系をよく確認してみることが大事です。

解決報酬金は1社につき2万円程度が相場ですが、減額できた分に対して11%ほどの減額報酬金を設定している事務所も多いです(両方設定している事務所もあります)。
例えば、任意整理で借金を50万円減らすことができた場合、減額報酬が減額分の11%ならば弁護士に支払う金額は55,000円になります。

また、着手金は多少高額でも報酬金を0円としている事務所や、反対に着手金を無料にして報酬金を加算している事務所もあります。

【弁護士と司法書士はどちらの方が費用が安い?】
債務整理を司法書士に依頼した場合、一般的に司法書士費用は弁護士費用よりも安く済むことが多いです。しかし、最近では両者の費用の差は少なく、「どちらが高いか、安いか」は一概には言えないでしょう。
なお、司法書士は、債務の合計額が「140万円まで」でないと債務整理を行うことができません。また、司法書士には簡易裁判所の代理権しか認められず申立書などの書類を作成する権限のみとなっていますので、個人再生や自己破産をするケースでは弁護士に依頼する方が依頼者の手間が少なくなります。

なお、任意整理を弁護士に依頼した場合、手続きの途中で過払い金の発生が判明することがあります。
弁護士に過払い金返還請求の代行を依頼した場合には、実際に取り戻すことができた金額の22%程度を成功報酬として支払うことが多いです。

裁判所費用の相場

任意整理は裁判所を通さない私的な手続きのため、裁判所費用はかかりません

個人再生や自己破産では数万円〜20万円程度の裁判所費用がかかりますので、任意整理はこれに比べるとかなり安価に手続きを進めることができます。

払えない場合の対処法(分割払い・後払い)

任意整理は比較的安価であり、整理後の減額率を考えたら費用を差し引いても結果的にお得になるのが通常です。
しかし、手持ちのお金がなければ弁護士や司法書士に相談をする、初期費用を支払うことが難しいとお悩みの方は多いでしょう。

実は、「債務整理の弁護士費用(司法書士費用)が払えない!」という場合でも、費用の分割払いなどが可能なケースがほとんどです。

分割払い

債務者が費用の不安を抱えていることは、弁護士事務所も当然理解しています。
そこで、債務整理については費用の分割払いに対応している事務所がほとんどです。

分割の回数や期間の指定は事務所ごとに異なりますが、多くの場合で債務者にとって無理のない回数を設定してくれるでしょう。

例えば、任意整理の費用がトータルで10万円だった場合、毎月2万円の5回払いにしてもらえると考えれば、これまで借金返済に充てていた費用を回すことで対応できるという方も多いのではないでしょうか。

後払い

事務所によっては、費用の後払いにも対応しています。
つまり、着手金などといった「依頼時に事務所に支払う費用」が無料で、完全成功報酬制としているということです。

後払いに対応している事務所に依頼をすれば、初期費用なしで弁護士や司法書士に依頼が可能です。
そして、弁護士に依頼後は「受任通知」により債権者への支払いがストップしますので、これまで借金返済に充てていたお金を回して弁護士費用を積み立てることができます。

法テラスの利用

法テラスで弁護士を探す、あるいは法テラスと提携している弁護士事務所に依頼するという方法もあります。

法テラスでは、弁護士費用を支払う経済的余裕がない方のために、民事法律扶助制度を用意しています。
債務整理に関する無料相談のほか、収入面などの条件を満たせば弁護士費用の立て替えも行っています。

これはあくまで立て替え制度のため、最終的には自分で支払わなければいけません。
しかし、月々の返済額は5,000円程度〜と柔軟に対応してもらえますので、どうしても費用が捻出できないという場合には有効な手段となります。

また、法テラスを通した場合、費用について他にはない以下のメリットを受けられます。

  • 成功報酬金が不要(原則的に着手金と実費を払えば債務整理を実行できます)
  • 任意整理をした際の減額報酬を請求されない
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費用が不安なら無料相談・見積もりも可能

分割払いや後払いの他にも、最近は債務整理の初回相談を無料(30分〜1時間ほど)としている事務所がほとんどです。
中には相談を何度でも無料としている事務所もありますので、手続きそのものだけでなく費用についても心配があればまずは無料相談を利用してみてください。

初回相談無料かつ分割払い可能ならば、債務整理を依頼する際に初期費用がかかりません。
また、相談時に費用の見積もりを無料で出してくれる事務所も多いですので、可能ならばこれをお願いしましょう。

弁護士事務所や司法書士事務所の無料相談を利用することには、他にも大きなメリットがあります。

債務整理を扱っている事務所は多くありますが、「どの事務所に依頼するべきか?」を考える際、大事なのは相談者への対応や人柄です。
債務整理の実務経験・ノウハウだけでなく、法律の素人である相談者に対して分かりやすい説明をしてくれるのか、話していて違和感がないか等の相性を確認するべきでしょう。

専門用語を使わず、難しいことも噛み砕いて説明してくれる弁護士ならば、依頼後も相談者目線で親身になってくれる可能性が高いでしょう。
反対に、上から目線で専門用語を使ったり、「説明しても難しいと思うから…」と説明を放棄したりする弁護士がいれば、あまり信用しない方がいいかもしれません。

そこで、依頼前の無料相談で、弁護士や司法書士がどんな人なのか?をチェックすることがお勧めです。
面談時に全てを見抜くことは難しいかもしれませんが、少なくとも複数の事務所に無料相談をして比べてみてください。

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まとめ|お金の心配はせず弁護士・司法書士へ

このように、債務整理に強い弁護士・司法書士は費用について柔軟に対応してくれますし、無理なく費用を支払うための方策についてもアドバイスしてくれますのでご安心ください。費用対効果を見ても、費用の負担は債務整理の大きなデメリットにはなりません。
まずは、ご自身の借金と費用の見積もりについて、複数の事務所に相談してみてください。

相談時には「分割払いや後払いに対応してほしい」「費用が心配だから、見積もりを出してほしい」といったことも躊躇いなく話してみることをお勧めします。
本当に相談者のことを思ってくれる専門家ならば、費用の不安を少しでも払拭できるように動いてくれるでしょう。

当ポータルサイトでは、弁護士費用(司法書士費用)について分割払いが可能な事務所を多くご紹介しています。
費用の問題は置いておき、借金から抜け出す新たな生活のためにもぜひ一度各事務所の無料相談をご利用ください。

債務整理に強い弁護士・司法書士に無料相談

借金返済ができず、滞納・督促でお困りの方は、債務整理に強い弁護士事務所・司法書士事務所にご相談ください。

弁護士事務所・司法書士事務所に相談することで、以下のような問題の解決が望めます。

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